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~ふくしまから初夏のおたより~

掲載日:2015-06-22

根本正子

皆さんこんにちは。
ふくしまにも夏がやってきました。
福島県行政書士会は先日総会を開催、会場はあの白門会有志が訪れてくれた「フラガール」のいわきハワイアンセンターです。
当会の総会は温泉地で開催されることが通例なので、お陰さまで入会時から、県内行ったことのない温泉地巡り(?)が堂々と出来てしまいます。
今年は役員選挙の年。白門出身の國分重信氏に代わって会長は丹野豊子さんが選出されました。2回目です。
会場で久しぶりに(津波と放射能に苦しんだ、そして今も苦しんでいる)浜通りの会員さんとお話しできました。みんな相当忙しい。司法書士も行政書士もとにかく少ない。需要に行政書士が追いつかない、かといって誰でも出来る仕事ではないし・・・と嘆いていました。
さて、私から見た福島県の状況ですが、3・11東日本大震災・・・あれから、4年と3カ月です。報道によるとやっと原発で働く方々の食事、休憩をとれる建物が完成し、作業員が温かい食べ物をみんなで向かい合って食堂で食べる姿がTVに映し出されました。作業員の労働環境はいままで相当悪かったらしく、けがや死亡者が出ていました。この先一番の懸念は原発で働く人がいなくなるのではないかということが話題になっていました。
やっと廃炉にむけての労働環境が整いつつあるというところです。
毎日7000人の作業員が働いているのだそうです。
私自身は、日常は、忘れていることも多いですが、今、郡山市は道路の各所で側溝を大型バキュウムカ―が吸いこんで、どこかへ運んで行く光景や、頂いた地場産タケノコを念のため測ってもらうと、34ベクレルもの放射能が検出されて(美味しい美味しいと食べてしまった・・・)というようなことにたびたび出会うと、ああ放射能の街なんだ、って思います。
でもお米は全量検査も徹底し安心です。
特に酒米は徹底した土壌除去指導方法が行き渡ったとのことで汚染は無く2011年新酒鑑評会では福島は全国最多の金賞受賞獲得だそうです。私も買ってちびりと味見してみましたが本当にお米とお酒はトップレベルですね。
二本松、喜多方、会津、郡山・・・・どこのもおいしいです、どうぞ全国の皆さん一度味わって見て下さい。
私の住む郡山市は県の中心部で、放射能被害は大きいような少ないような、なんと表現していいかわからない32万都市です。
自主的避難者と残っている者とが複雑にからみあって、なるべく放射能の話はしないように気づかいます。
我が家も現在は会津に避難中。嫁さんと孫一家は(息子・行政書士郡山市で単身赴任)そろそろ戻るべきか悩んでいるところです。
こういう家庭が多いのです。会津に避難というのは恵まれた方で特に沖縄、京都、東京、山形、北海道とみなさん全国に暮らしています。
どうぞ、暖かい目で見守って下さいね。
もう一つ、珍しい現象。
8月に統一地方選挙の一環として郡山市議選があるのですが、いま、地方は候補者が少なく無投票も多い中、なぜか、定数削減になったにも拘わらず候補者が新人29人も(しかも若い人多い)大激戦予想という報道もありました。
3.11以降、何人かの行政書士が他県から福島会へ転籍してきていますのできっとみなさん、みなさん何か考えるところあったのでしょうね。
嘗てないことです。
業務はやはり建設業、産廃、不動産、運送関連は復興関係で多いようです。
民事法務では、高齢化もあって、相続、遺言、親族もめごと、成年後見など多いです。
また、震災とは関係なく(いえ、あるかもしれないです)離婚にまつわる相談も。
東電も何代も相続手続きをしていない農地や山林、家屋敷を相手に補償してゆくわけで、手間暇は相当です。昨日相談に見えた方の申請書類を見たら「相続手続きを経ていない方の様式」(すでに用意してある?)になっていました。
では、またおたよりします。
みなさま、どうぞお元気で夏を乗り切って下さい。



ふくしま から

掲載日:2015-02-19

根本正子

 福島県・郡山市で根本正子行政書士事務所を開業しています。後継者・アクト行政書士事務所(根本重朋)と一緒です。HPはhttp://www7b.biglobe.ne.jp/~nemoto-office/

「本当に辛い時は言葉にできない」
 震災と原発の爆発後、みんなが声もあげず生き方に迷っている時、私は思い切って映画の会をたちあげました。
“なんでもいいから生きよう、生きてみよう”と。

ナカナカ映画館で観られない映画を観る会(略称ナカナカ映画の会)です。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~nemoto-office/nakanaka/details1.html

 未だ原発は未収束。そこでは今7000人が働き、被災地も周辺地域もホテル、自動車、飲み屋街など賑やか。ワンルームアパートとソーラー発電設備が乱立。でもみんな内心、もう一度爆発があるのでは?と思ってる。放射能への感度は世代、男女、家族構成によって違う。
 一家離散も離婚などもあったけれど 満4年を目前にして少しづつ自分の生き方を決めて歩き始めているところです。
 ある被災者の言葉“同情はいらない、寄り添って欲しい”この一言に尽きると思います。